《超加工食品とは?》
超加工食品は、食品加工の最終段階で作られる食品で、添加物や他の非食品成分を含むことが特徴です。
これらの食品は、NOVA食品分類システムにより定義され、通常、5つ以上の成分を含みます。
超加工食品は、保存性を高めるため、または色、味、テクスチャを改善するために、食品工業で製造されます。
《過去食品の種類》
・穀類およびでんぷん質の食品:ピザ、パイ、菓子パン、クロワッサン、シリアル、インスタントスープ、インスタントラーメン、多くの冷凍食品など
・肉・魚・卵:調理された加工肉、サラミ、ハム、パテ、フォアグラ、ソーセージ、ミートボール、フィッシュフィンガーなど
・菓子類・飲料:炭酸飲料、清涼飲料水、人工甘味飲料、フルーツドリンク、ミルクシェイク、アイスクリーム、ポテトチップス、チュロス、キャンディ、チョコレートなど
・油脂・調味料:マーガリン、ショートニングなど
・アルコール飲料
《身体への影響》
●超加工食品により全死亡率が上昇する
超加工食品と全死亡率を見た試験で、超加工食品の摂取割合が10%多いと、独立して全死亡率のリスクは14%上昇することがわかりました。
●超加工食品で認知症になりやすい
超加工食品を摂取したら認知機能が低下する速度が28%速く、実行機能が低下する速度も25%速くなることがわかりました。
追跡期間は8年と短期間であるのにも関わらず超加工食品を食べる割合が高いほど、認知症になるスピードが速くなるのは驚愕です。
●超加工食品によりがんになるリスクも増加
超加工食品の割合が 10% 増加した場合、全体的ながんのリスクは12%上昇することがわかっています。がんの種類別に検証すると、特に超加工食品の摂取量が多い人ほど閉経後の方での乳がんのリスクが高いことがわかっています。
超加工食品の消費量が10%増加するごとに全体のがん(6%増加)、卵巣がん(30%増加)、乳がん(16%増加)による死亡リスク上昇が言われています。
《超加工食品は太りやすくなる》
14日間の食生活の変化にも関わらず、超加工食品が多いグループでは、1日当たり500キロカロリーほど総摂取カロリーが多くなり、 その結果として約1kgも体重が増えており、逆に未加工食品が多いグループは約1㎏体重が減っていました。
《超加工食品が健康に悪い理由は?》
◆栄養バランスの偏り: 超加工食品はしばしば高カロリーであり、砂糖、飽和脂肪、塩分が多く含まれています。一方で、必要なビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素が不足していることが多いです。
◆添加物の使用: 超加工食品には、保存性を高めたり、風味を強化したり、見た目を良くするために、さまざまな食品添加物が複数合わさることにより、がんを引き起こす可能性というのも考えられています。
◆調理方法の問題:超加工食品の多くは油で揚げるなど高温調理されており、その時にアクリルアミドという発がん性物質が作られていたりします。
◆食事パターンの変化: 超加工食品は手軽に食べられ、美味しいため、過食を促す可能性があります。また、未加工食品では、食欲を抑えるペプチドYYというホルモンが増え、グレリンという食欲増進作用をもつホルモンが減ることがいわれていますが、超加工食品ではそうしたホルモンの調整が行われにくいということが言われています。
このように、超加工食品は偏った栄養バランスのみならず加工するプロセスそのもので健康に害する可能性があります。
超加工食品を完全にやめることは現代の生活では困難ですが、加工食品による身体への影響は、がんや認知症、死亡リスクを高めるので、極力、加工食品は避け、自身で調理し食することを心掛けることが大切です。